大原八幡宮近くにある幾百もの細い枝が垂れている「大原大しだれ桜」。訪れる人を和ませる癒しの空間として「まち・景観部会」がお奨めする景観です。
満開の時期(3月末頃)には幹を包み込むような形となり、この桜はソメイヨシノよりも1週間ほど早咲きで、樹形がとても美しく、見頃には、こんもりと大きな花笠があふれるように咲きこぼれ、その姿は圧巻です。
このしだれ桜には徳川家康のひ孫、松平直矩ゆかりの桜という伝承があります。1682年、姫路藩から日田に移封された松平直矩は、日田着任から僅か4年後の1686年、山形へ移封されます。
しだれ桜の持ち主のご先祖は、藩家老・吹雪家の娘を嫁に貰われましたが、松平藩が山形へ移る際、家老が日田に残る娘のことを思い、この桜を植えていったと言い伝えられています。